一言で
GitHub Advanced Security (GHAS) は GitHub のセキュリティ製品スイート。開発者がうっかり混入させてしまう 2 つのもの、クレデンシャル と 脆弱なコード をリポジトリからスキャンして検出する。
製品は Secret Protection と Code Security の 2 つで、それぞれ単体で購入できる。
なぜ今なのか
AI はレビュープロセスが想定していた速度を超えてコードを書き、攻撃側も防御側と同じモデルを手にしている。逆方向に動く 2 つの曲線がそれを示す。
Dependabot アラートが 4 倍超に
GitHub 全体で新規作成されたアラート数(四半期ごと)。
2025 年は 7,000〜8,000 万で安定していたが、そこから跳ね上がった。CVE アラートも 2026 年 2 月以降、全体で 6 倍。
脆弱性から悪用までの時間
CVE の公開から、実環境での悪用が最初に確認されるまでの平均日数。
悪用が確認された 3,500 件超の CVE に基づく(CISA KEV + VulnCheck KEV)· zerodayclock.com
AppSec への 2 つの影響
かつて「shift left」は IDE を意味していた。いまは IDE・CLI・アプリ・PR が 1 つの連続した面になり、エージェントがその上を自由に行き来する。ここから 2 つの帰結が生まれる。
🌊 従来のセキュリティが追いつかない
AI が生成する新規コードの量は従来のレビュープロセスが検査できる範囲を超え、しかも一度に多数の新しい面から流れ込む。エージェントが変更を複数リポジトリへ波及させた後では、PR でのゲートはすでに手遅れ。
⚡ 悪用がかつてなく速い
攻撃者も同じ最新モデルを使えて、コストは障害にならない。防御側がトリアージするより速くリスクを見つけて武器化し、サプライチェーン攻撃も人間のレビューサイクルより速く動く。
GHAS はどう応えるか
スキャンツールは通常プラットフォームの外側にある。別のコンソール、別のバックログ、そしてコードを書いた数日後に届く検出結果。GHAS はこの 4 ステップすべてを、コードがすでに置かれている場所で実行する。
何が入っている? 📖 Docs
機能名をクリックすると説明が開く。チップは無料かライセンス必要かを示す。
料金 📖 Docs
| 製品 | 価格 | 課金単位 |
|---|---|---|
| 🔑 GitHub Secret Protection | $19 / 月 | active committer |
| 🔍 GitHub Code Security | $30 / 月 | active committer |
| 📦 両方セット | $49 / 月 | active committer |
- 👥 active committer = 過去 90 日間に、機能が ON のリポジトリへ push した人。何リポジトリ・何 org でも 1 人分。GitHub App の bot は対象外
- 🏷️ GitHub Team と GitHub Enterprise で購入可能。Enterprise Server と GHE.com では全リポジトリにライセンスが必要
- 🌐 public repo は「ほとんど」無料だが「全部」ではない — custom patterns、delegated bypass、AI-detected secrets、campaigns、Security overview はライセンスが必要 (正確な線引き ↗)
購入前の棚卸し — Risk Assessments 📖 Docs
Org → Security → Assessments から実行できる無料の棚卸しが 2 つある。ライセンスもトライアルも不要で、購入を判断する前に実際の数字を見られる。
🔑 Secret Risk Assessment
組織のリポジトリに眠っている secret の種類と件数を、カテゴリ別に集計する。
🔍 Code Security Risk Assessment
CodeQL が検出したコードの脆弱性を、深刻度・言語・Copilot Autofix で修正可能な件数に分けて表示する。
- 🛂 実行できるのは Organization owner と security manager のみ
- 🏷️ GitHub Team と GitHub Enterprise Cloud (Server は 3.22 で対応予定)
- 🧪 結果画面からそのまま GHAS トライアル ↗ を開始できる。数字が出た後の次の一手はこれ
エンタープライズ全体へのロールアウト手順
Enterprise → Settings → Advanced Security → Code security で configuration を 1 つ作れば配下の全 org / repo に配れる。New configuration は最初から GitHub recommended。
カバレッジの可視化 📖 Docs
配り終わったら次の関心事は「実際どこまで守れているか」。Security and quality タブが Enterprise / Organization の両レベルで答えてくれる。
| ビュー | わかること | レベル |
|---|---|---|
| 📊 Overview | 検知 / 修復 / 予防のトレンド推移 | Ent + Org |
| 📈 Coverage | どの repo でどの機能が有効か | Ent + Org |
| 🛡️ Risk | アラートが多いのはどの repo か | Ent + Org |
| 🌐 Public monitoring | メンバーが GitHub 上の public repo に漏らした secret | Ent のみ |
- 🏢 Org レベルの Coverage が現場の日常ビュー。enterprise 側は自分が owner / security manager になっている org しか集計されない
- 🌐 Public monitoring (public preview・Secret Protection 必須) は enterprise メンバーと verified domain で漏洩を紐付ける。Enterprise → Settings → Advanced Security → Code security で ON
- 📤 Export CSV は Overview / Coverage / Risk で使え、適用中のフィルタがそのまま反映される