一言で
Custom Agent は、Copilot に 役割・道具・振る舞い をセットで渡す専門家プロファイル。
「同じ AI」でも、Planner / Reviewer / Tester のように人格と権限を切り替えられる。
何を固定する?
Custom Agent は プロンプトだけ ではなく、エージェントの「働き方」をまとめて固定する。
| 要素 | 何を決める? | 例 |
|---|---|---|
| Identity | 何者として振る舞うか | Planner, Security Reviewer, Test Specialist |
| Description | いつ呼ぶべきか | 「実装前に計画を作る時」 |
| Tools | どの道具を使えるか | read, search, edit, agent, github/* |
| Agents | どのサブエージェントに委任できるか(tools に agent が必要) | Explore, * |
| Model | どのモデルで動くか | 設計は強いモデル、探索は速いモデル |
| Target | どの実行環境で使うか | github-copilot, vscode |
| MCP | 専用の外部ツール | Jira, Figma, Playwright, internal API |
| Prompt | 判断基準・出力形式 | 成功条件、禁止事項、レビュー観点 |
2 つのスコープ
| 👥 チーム共有 | 👤 個人用 | |
|---|---|---|
| 📁 場所 | .github/agents/*.agent.md | ~/.copilot/agents/ |
| 🎯 適用範囲 | その repository / workspace | 自分の全 workspace |
| 🤝 共有性 | Git 管理してチームで共有 | ローカル専用 |
| 💡 用途 | チーム標準の Planner / Reviewer / Tester | 個人の作業スタイル・好み |
.agent.md の中身
Custom Agent は Markdown ファイル。上の YAML frontmatter が設定、下の本文がエージェントへの指示になる。設定可能な全フィールドは Custom agents configuration リファレンス を参照。
---
name: design-reviewer
description: Figma と実装を照合して UI 差分をレビューする
target: github-copilot
model: Claude Sonnet 4.5
tools:
- read
- search
- github/pull-request-read
- figma/*
mcp-servers:
figma:
type: local
command: npx
args: ["-y", "figma-mcp-server"]
---
# Role
あなたは UI 実装の design reviewer。
Figma の仕様と Pull Request の差分を比較し、見た目・余白・色・状態差分だけをレビューする。
# Rules
- コードは編集しない
- blocking / non-blocking を分けて指摘する
- 再現手順と確認すべき画面幅を必ず書く
- 推測で断定せず、Figma または diff に根拠があるものだけ指摘する
良い Custom Agent は「誰か」ではなく、どの判断を任せるか が明確。
組み込みエージェント例
Copilot Chat や CLI にも、最初から目的別の agent が入っている。
Custom Agent は、この考え方を 自分のチーム用に増やす仕組み。
| Surface | Agent | 何をする? |
|---|---|---|
| Copilot Chat / VS Code | Ask | 変更を加えずに質問に答える |
| Copilot Chat / VS Code | Explore | 高速な read-only のコードベース探索と Q&A subagent |
| Copilot Chat / VS Code | Plan | 調査して、複数ステップの計画を組み立てる |
| Copilot CLI | Explore | Quick codebase analysis。main context に追加せず、コードについて質問できる |
| Copilot CLI | Task | tests / builds などのコマンドを実行し、成功時は短い要約、失敗時は full output を返す |
| Copilot CLI | General-purpose | Full toolset と高品質 reasoning が必要な complex multi-step task を別 context で処理する |
| Copilot CLI | Rubber-duck | 計画や実装に高シグナルなフィードバックを返し、bug・logic error・設計の不備を指摘する(コードは変更しない) |
| Copilot CLI | Code-review | 変更をレビューし、本当に重要な issue だけを低ノイズで指摘する |
| Copilot CLI | Research | 指示に基づき徹底的に検索する subagent。GitHub repo を調べ、ファイルを取得し、根拠を citation 付きで報告する |
| Copilot CLI | Security-review | 変更を security 観点でレビューし、確度の高い脆弱性(11 カテゴリ)を severity・confidence 付きで指摘する |
画面上では preview / UI によって表示名が短く見えることがあるが、CLI docs の正式名は
General-purposeとCode-review。CLI で独自エージェントを作る方法は About Copilot CLI custom agents / Create custom agents for CLI を参照。
ハーネスの中で何が起きる?
ユーザーが Custom Agent を呼ぶと、ハーネスは .agent.md を取得し、利用可能なツールを絞り込み、エージェント定義を差し込み、最後にプロンプトを追加する。最終的にモデルに渡るコンテキストは SYSTEM & TOOLS / INSTRUCTIONS / CUSTOM AGENT / PROMPT の 4 層。
💡 INSTRUCTIONS は元から常に入っている層。Custom Agent が増やすのは TOOLS の絞り込み・AGENT 定義・PROMPT の 3 つだけ。
サブエージェント
例えば調査が必要なときは、メインエージェント が サブエージェント を作ることがあります。サブエージェントは別の コンテキストウインドウ で重い読み込みをこなし、サマリだけ を メインエージェント に返す。
Custom Agent で適材適所の LLM を活用
AI モデルは、それぞれ異なるデータ・異なるアーキテクチャで学習されている。すべてに最強な単一モデルは存在しない。
Claude + Gemini + Codex + Microsoft を、統制・監査可能な 単一プラットフォーム で動かせるのは Copilot だけ。
ベストなモデルは? ❌
- 「一番いいモデルは?」 ➡️ 間違った問い
- 「このタスクに一番いいモデルは?」 ➡️ 良い問い
| 開発タスク | ベストなモデル:コスト/性能(例) |
|---|---|
| 要件定義 | Claude Opus 4.8 |
| アーキテクチャ・設計 | Gemini 3.1 Pro |
| コード計画 | Claude Opus 4.8 |
| コード生成 | Claude Sonnet 4.6 |
| テスト作成 | Claude Sonnet 4.6 |
| コードレビュー | GPT-5.5 Codex |
| CI/CD・自動化 | GPT-5.4 Codex |
| ドキュメント | Gemini 3.1 Pro |
| 大量処理・コスト重視 | MAI-Code-1-Flash |
出典(ベンチマーク):SWE-bench Verified ↗ ・ Terminal-Bench ↗ ・ Aider Polyglot ↗ ・ LMArena ↗。モデルはあくまで一例で、タスクや好みによって変わる。